2000年博士号取得 田中俊行

金沢大学博士

私が金沢大学で得た物の中で,現在役立っている事はたくさんあると思います.その中でも私固有の物としては,1年後輩の青山雄一君と参加した第36次南極地域観測越冬隊(以下,観測隊)が挙げられるでしょう.

観測隊に参加する前にも,指導教官の河野先生の計らいで,他大学と合同の海上重力・地磁気観測や離島でのGPS観測などに度々参加させていただきました.計算機と睨めっこしているよりも身体を使った観測の方が性に合っている私には楽しい経験でした.

観測隊の話が来た時,小心者の私にはいささか荷が重く感じましたが,国際的観測事業にそれまでの経験を生かせると考え,参加する事にしました.一年半に及ぶ観測隊への参加は,自然の厳しさや仲間のありがたさなど観測に関する事のみならず多くの事を学ぶ機会となりました.

現在の職場でも細々ではありますが,度々観測に出ております.いつも心掛けている事は「細心の注意,駄目な時は駄目」です.これは,準備不足で観測に支障が出るのは避けるべきだが,現場では対処できないトラブルはたまには起こるものだから悩まず出直そう,という意味です.人生もしかり,なのかもしれませんね.